ある少女ふうの話


ある少女ふうの話
ふうの記憶は多分5歳から。
けれどその記憶の始まりは、恐怖だった気がする。
ふうは、怖かったの。体が逆さまになったの。泣いても助からないと思ったの。
ふうは、外の真っ白な空を窓越しに、電線が大きく揺れるのを見ていた。
早く…帰ってきて。
甘えるって、なんだろ。
隣で寝たいよ。言えない。そこに寝ている妹を少し見ていた。ふうは悲しくなかった。
ふうには、それが世界だと思っていた。
……To be continued




Mainn heart page

心に花束を唇に微笑みとメロディを

0コメント

  • 1000 / 1000